ハリネズミについて

~ハリネズミって?~

 ハリネズミは食虫目ハリネズミ科に属する動物で、ネズミと名が付きますが、モグラやテンレックなどと同じ仲間になります。

 主に2つの種類が良く知られており、それはヨツユビハリネズミとナミハリネズミです。

 よく私たちがペットとして目にするハリネズミは、アフリカハリネズミ属のヨツユビハリネズミ(ピグミーヘッジホックとも呼ばれる) という種類になります。

 他の種類、特に冬眠できる種類のハリネズミは現在、日本で特定外来生物に指定されているため、ペットとして飼育できません。

 ヨツユビハリネズミの名前の由来は、後ろ足の指が4本しかないので「ヨツユビ」と呼ばれています。

 

ハリネズミ 相模原

~ハリネズミの特徴~

ハリネズミ 町田

  •  ハリネズミといえば、その名の通りそのトゲトゲした見た目ですよね。しかし、この針は背中だけに生えており、お腹には生えておらず、柔らかい毛が生えています。その代り、自分の身に危険が迫ると、背中の筋肉を収縮することにより丸まることにより、全体を針で防御できるのです。ちなみに、筋肉をほとんど使わずに何時間も丸まったままでいられます。

  •  聴覚と嗅覚は優れており、特に超音波領域の周波も感知できます。しかし、視覚はあまりよくありません。

  •  学習能力も低いですが、飼い主を認識出来ることがわかっており、根気よくトレーニングすれば単純な命令は学習できると考えられています。

  •  ハリネズミに特徴的な行動としてはアンティングという行動があります。これは特定の臭いや味(新しい場所、食べ物など)に対して、口をモグモグさせて口から泡をだし、体中(特に針)に塗りつける行動です。マーキングという説や防御のためという説などがありますが、なぜこのような行動をするのかはわかっていません。

  •  ハリネズミは基本的に夜行性で、単独生活を好む動物です。日中は巣穴や何処かの穴の中で過ごし、夜になると非常に活発に活動します。野生のハリネズミは餌を探しながら一晩に数キロから十数キロも移動することもあります。また、よじ登ったり、穴を掘ったり、泳いだりするのも上手です。しかし、ペットとして飼育されているハリネズミは、なかなか野生のように運動させることが難しく、また、イヌ・ネコなど他の動物よりも代謝率が低いため、肥満になりやすいです。

~ハリネズミの飼育~

ハリネズミ 大和

  •  基本的には単独飼育となります。飼育下ではそれぞれ個別のケージで飼育することが理想的です。性成熟に達している個体どうしの場合、攻撃的になることが多いです。

  •  出来る限り広くて平面なスペースが必要です。(最低でも60×90㎝)よじ登るのことや小さな穴からの脱走も得意なので、ある程度の高さや蓋が必要です。また、臆病な性格のため必ず隠れ家が必要です。隠れ家が無いと、不安でストレスを感じてしまいます。

  •  ハリネズミの糞は柔らかく不整で、通常はあちこちでしてしまいます。そのため、掃除やお手入れがしやすいタイプのケージや敷材が適しています。

  •  また、夜は活発に動くため、回し車(安全な物)などを入れて、運動を促してあげるとよいでしょう。運動のため、日常的に広くて安全なスペースに出してあげるのも良いでしょう。

  •  最適な環境温度は24-29℃です。寒すぎたり暑すぎたりすると休眠状態になってしまします。

~ハリネズミのごはん~

ハリネズミ 座間

  •  野生のハリネズミのほとんどは、完全な動物食(虫やカエルなど)であるといわれています。しかし、研究されているハリネズミの多くはナミハリネズミという種類であり、ヨツユビハリネズミに関する報告はあまり多くありません。

  •  野生のハリネズミは、小さな生き物を食べていると言われています。例えば、昆虫の仲間やミミズ、ナメクジ、カタツムリなどの無脊椎動物、トカゲ、ヘビなどの爬虫類、カエルなどの両生類、またネズミや鳥の卵、植物の葉や木の皮、果実なども食べていると言われております。つまり、様々なものを食べて、自分に必要な栄養素を摂取しているのです。

  • 一方、飼育下でこのようなごはんを再現して用意することはなかなかできません。
 
それではハリネズミを飼育する場合はどうしたらよいでしょうか?

  •  基本的には低脂肪・低カロリーのごはんを適量与えることが大切です。ペットとして飼育する場合、可能であればハリネズミ専用のフードを、難しい場合は猫用のフード(低脂肪、ダイエット用のもの)を主食として与えます。このような市販のごはんが最もバランスがとれています。

  •  しかし、ハリネズミ専用のフードは他のフードと比べて嗜好性が悪く、あまり食べてくれない場合があります。そのため、好きな物ばかりを選んで食べて、太ってしまったり、栄養バランスが崩れたりしないように注意が必要です。なかなか食べてくれない場合は、動物用のミルクや野菜ジュースなどでふやかしてあげると、食べてくれる場合があります。

  •  副食としてササミなどの肉類、ゆで卵、カッテージチーズ(低脂肪)などと、果物や野菜などを与えます。ミルワームやコオロギなどは、脂肪分やカロリーが高いため、与えすぎには注意が必要です。また、市販されている虫は、栄養状態が悪い場合が多いため、カルシウム剤などを振りかけて、おやつとして時々与えるとよいでしょう。

  •  しかし、いまだにハリネズミの栄養要求量は明らかにされておりません。そのため、「ハリネズミにはこれを食べさせれば大丈夫!」といったごはんはまだはっきりとはわかっておりません。その為、その子に適したごはんの種類や量を考えていく必要があります。

〜ごはんはどのようにあげればいいの?〜

ハリネズミ 厚木 海老名

  •  ハリネズミは夜行性の動物です。夜のうちにごはんを探して動き回るため、ごはんをあげる時間は、ハリネズミが動き出してごはんを探すようになる時間(出来る限り夕方から夜にかけて)に与える方が良いです。

  •  主食は毎日大さじ1~2杯程度与え、成長期や繁殖期のメスは自由に食べられる環境にしてあげるといいでしょう。そこに、副食小さじ1~2杯程度のお肉や卵などの動物色や、小さじ半分ほどの果物や野菜などを毎日与えるのが理想的です。

  •  ハリネズミは口の中のトラブル(特に歯)が多いです。ドライフードやニンジン、種子など硬めのごはんを与える場合、歯石が付きにくくなり歯の健康を保つために良い反面、歯のすき間に挟まってしまったり、顎に過度な負担をかけたりとトラブルの引き金になる場合があります。

  •  一方、ふやかしたフードや柔らかいごはんは歯石が付きやすくなったりする場合もあります。カリカリかふやかしかは基本的には好みになります。ごはんを与える際は、よく注意して頂き、その子に合わせて選んであげるとよいでしょう。

  •  ごはんの量も注意が必要です。前述したように、飼育下のハリネズミは太りやすいです。飼育環境や個体の大きさ・運動量などに応じて与えることが理想です。その為、定期的に体重を測定しながら、ごはんの内容や量、運動量の調整をしていくことが必要です。

  •  水は常に飲めるようにする必要があります。ハリネズミはあちこちで糞をするため、器のような下に置くタイプだと、水入れに糞をしてしまうこともあり、衛生的によくない場合があります。その為、給水ボトルのタイプの方が理想的です。ほとんどのハリネズミは給水ボトルから飲むことを覚えますが、中には上手に飲めない子もいる為、最初はちゃんと飲めているかどうかしっかり確認しましょう。

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