~ハムスターの心臓病~
小さなハムスターにも心臓病はあります。
みなさんこんにちは!
久しぶりの更新となり、申し訳ございません。
今日はハムスターの心臓病についてお話します。
「えっ?ハムスターも心臓病になるの?」と思われる方も少なくありません。小さな動物であっても、もちろん心臓はありますし、心臓の病気になります。ヒトやワンちゃんネコちゃんほどではないですが、検査や治療も行えます。
ハムスターの心臓病は、診察しているとしばしば遭遇します。しかし、小さな動物のため、検査や診断が難しく、治療の報告も少ないのが実際です。
ハムスターの心臓病は、ヒトの心臓病でイメージされるような発作や失神で来院されることはほとんどなく、「ご飯を食べない」「呼吸がおかしい」「おなかが膨れてきた」などの症状で来院されます。

重度に心臓が拡張した
ハムスターのレントゲン写真
検査はレントゲン検査や超音波検査(エコー検査)を行います。心臓の大きさや血流の異常などの心臓の異常だけでなく、肺水腫や腹水、肝腫大など全身の異常の有無を確認します。心臓に病気があると、心臓だけではなく様々な臓器に影響が出るため、全身を見て評価します。

重度の右心房拡張
超音波画像

三尖弁狭窄による血液の乱流
超音波画像
治療は基本的に飲み薬になります。しかし、完治することは難しく、症状の緩和と状態の安定が目的になります。体が小さく寿命も短い動物のため、治療が難しいのが実際です。
何気ない体調の変化の中に、実はこわい病気が隠れていることもたくさんあります。「食欲がないだけだから…」「体が小さいから…」などと思わず、異変を感じたら相談してみましょう。