動物病院 多摩

~ハリネズミのふらつき症候群~

ハリネズミのふらつき症候群って知っていますか?

ハリネズミのふらつき症候群(Wobbly Hedgehog Syndrome:WHS)はハリネズミ特有の病気で、徐々に進行するふらつきや麻痺が特徴です。

 
現在のところ、原因はわかっておらず、治療方法も予防方法も確立されていない病気です。どのハリネズミさんも発症する可能性があります。
 


 症状は病名にもあるように、主に後ろ足のふらつきからはじまります。徐々に進行し、前足や全身にも麻痺が起こります。そのため、進行するとごはんが食べられず痩せたり、排泄が困難になったり、呼吸ができなくなったりします。多くの場合、発症してから約1-2年以内に亡くなってしまいます。

 
 しかし、WHSは生きている間に診断することはできません。同じような症状を認める、ほかの病気がないかを確認します。(除外診断)
 
疑われる病気〉
貧血
心臓病
栄養不良
低血糖
脳の病気
外傷      など

 

ハリネズミ ふらつき

 
 先程も述べたように、現在のところ治療法はありません。QOL(生活の質)を少しでも維持するための治療やサポートをします。

 
 とても怖い病気ですが、ゆっくりと進行することが多いため、早期発見して適切にサポートすることができれば、比較的長い間一緒に過ごすことができます。少しでも異変を感じたら、相談してみてください。