~高齢犬のごはんの与え方~
突然ですが、世界の平均寿命ランキングで日本は何位だと思いますか?
なんと、世界第1位なんです。世界一の長寿国なんですね。
ちなみに、都道府県別で見ると長野県が1位のようです。
そんな長寿の国、日本ですが、ペットとして飼われている動物たちも「ご長寿」になってきています。
しかし、ヒトと同じように長生きになればなるほど、体には色々な変化が起きてきます。
今日はわんちゃんを例にあげて、「ごはん」についてお話してみます。
しかし、ヒトと同じように長生きになればなるほど、体には色々な変化が起きてきます。
今日はわんちゃんを例にあげて、「ごはん」についてお話してみます。
最近の報告だと、一般家庭で飼育されたわんちゃんの平均寿命は約14歳となっています。
お年寄りの動物たちは 加齢に伴い少しずつ行動が変化していきます。 これは病気や加齢による心身機能の低下によって起きます。特に、視力や聴力の低下などの障害、認知機能や歩行能力の低下などによって顕著になる傾向にあります。
高齢のわんちゃんが急にごはんを食べなくなったり、選り好みをしたり、食べむらが出てきたりすることがあります。もちろん、病気の可能性もありますが、健康な場合でも加齢によりごはんの食べ方にも変化が出てきます。
ごはんに関連するものを例に挙げると、
・声をかけなければごはんの場所がわからない
・床に置くと食べづらい
・認識するのに時間がかかる
・むせやすい
・食べるスピードが遅くなる
・食欲の増進とその後の減退 など
このような場合、年齢や病気などを理解し、適切に介助してあげる必要があります。
<食事介助>
~食器を置く高さ~
食器の置く位置は高くしてあげましょう。ただし、高すぎると逆に食べにくくなり空気を飲み込んでしまう可能性があるため注意してください。立っているわんちゃんに合わせた高さで、あまり屈まなくても良いようにしましょう。
~食器の形~
年齢が進むにつれて舌の動きが悪くなってきます。その場合、上手にごはんやお水をすくうことができなくなり、うまく食べれません。舌の動きが悪くなっても食べやすいように、食器のフチが丸いものにしてあげましょう。また、フードをふやかしたり、とろみをつけるのも工夫の一つです。
フチが角ばっている器
金属の器もわんちゃんが好まない…
フチにはまったフードを上手に食べれません。
底が丸みを帯びた器
陶器の器はわんちゃんが好む傾向にあります。
角に挟まらず比較的すくいやすいです!
【舌の動きが悪いのってどうやってわかるの?】
下記のような事が当てはまる場合は舌の動きが悪くなっている可能性があります。
・押し付けて食べるようになるためカチカチと前歯が当たる音がする
・食器のフチにあるフードが食べれない
・水を飲む時ガブガブ飲んでいるのにあまり減っていない
・欲しそうにするのになかなか口が開かない
・鳩のようにつついて食べる
・水やフードが口からこぼれる など
・押し付けて食べるようになるためカチカチと前歯が当たる音がする
・食器のフチにあるフードが食べれない
・水を飲む時ガブガブ飲んでいるのにあまり減っていない
・欲しそうにするのになかなか口が開かない
・鳩のようにつついて食べる
・水やフードが口からこぼれる など
~フードの盛り方~
舌ですくい取るのがむずかしくなり、口の開く大きさも小さくなるため、フードを盛り付けるときに、中央を高くしたり、横に土手を作るように置いてみたりしてみましょう。
カリカリをそのままだと
食べにくくなっているかも?
ふやかしたフード
上手に舌ですくうことができずに食べにくいかも?
高さを出して盛り付けてみる
高さがあることにより口でくわえやすく食べやすくなる
~食事の介助方法~
足腰が不自由な子、寝たきりな子、自分で食べることができない子には食事を介助してあげましょう。ふやかしたフードを団子状にして口元に持っていって与えたり、シリンジ(注射器)を用いたりして与えます。写真は通常のシリンジですが、先が細いため詰まりやすいです。フード用のシリンジがありますので、シリンジは太口のものをなるべく使用すると良いです。基本は横あるいは後ろから行います。犬歯の後ろから少しずつ飲み込むのを確認しながら与えましょう。
団子状にして口元に運んでみる
舌ですくえない子も口に入れると食べれることもあります。
シリンジで与えてみる
写真は通常のシリンジで先が細いのでオススメしません。
フード用の先が太いものを選ぶと良いです!
~体勢の維持~
高齢になると足腰が弱くなっている子が多いです。食べるときに体を支えられない子もいます。食べやすいように体を支えてあげると良いです。
支え方の例)
・滑り止めマットの使用
・立てない場合は伏せて食事を与える
・車椅子などの使用
・抱えられる子は状態を起こして食べさせる
・壁を利用して支える
・抱えることが難しい場合は寝ているままシリンジやスプーンで食べさせる
→ この場合、誤嚥しないようにするため体の位置より頭を高くすることは避け、飲み込むのを確認しながらゆっくり与えましょう。
支え方の例)
・滑り止めマットの使用
・立てない場合は伏せて食事を与える
・車椅子などの使用
・抱えられる子は状態を起こして食べさせる
・壁を利用して支える
・抱えることが難しい場合は寝ているままシリンジやスプーンで食べさせる
→ この場合、誤嚥しないようにするため体の位置より頭を高くすることは避け、飲み込むのを確認しながらゆっくり与えましょう。
わんちゃんだけでなく、全ての動物たちでヒトと同じように加齢により体は変化します。その変化を理解し、正しくサポートしてあげましょう!