~犬糸状虫症 (フィラリア症)~
そろそろ「検査」をする時期になりました。
今年は2月でも暖かい日が多く、あまり寒さを感じなかった気がします。それでも、まだまだ寒い日もありますので、春が待ち遠しいですね。
春になるのを待ちわびているのは、人だけでなく虫たちも同じです。ワンちゃんやネコちゃんたちに寄生するダニやノミ、そして蚊たちも暖かくなるのを待っています。
そこで今回は犬糸状虫症について少しお話しします。
犬糸状虫症とは、犬糸状虫(フィラリア)が寄生することによって発生する病気です。フィラリアは蚊によって運ばれ、その蚊が血液を吸う時に感染します。感染したフィラリアが肺動脈内に住みつくことで、心臓や肺に負担がかかり、最悪の場合、命に関わることもあります。
①の写真は犬糸状虫症の子のレントゲン写真になります。心臓が大きく、形が変形しているのが分かります。この状態になると、呼吸も苦しくなり、命に関わります。
②の写真の赤丸で囲まれているのはエコーで見つけたフィラリアです。
③の写真の矢印は顕微鏡で見たフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)です。実際にみるとクネクネ動いています。
①の写真は犬糸状虫症の子のレントゲン写真になります。心臓が大きく、形が変形しているのが分かります。この状態になると、呼吸も苦しくなり、命に関わります。
②の写真の赤丸で囲まれているのはエコーで見つけたフィラリアです。
③の写真の矢印は顕微鏡で見たフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)です。実際にみるとクネクネ動いています。
犬糸状虫症の治療は、病態や寄生している数、体格や性格などの条件によって様々ですが、大きく分けて2つの治療法があります。
一つは駆虫薬を使用してフィラリアを死滅させる方法で、注射薬を使用する場合や予防薬を長期間投与する場合があります。しかし、死滅した虫が肺の血管などに詰まり、状態が悪化してしまう可能性があります。
もう一つは手術によりフィラリアを摘出する方法です。寄生数が多い場合や状態が悪い場合。急性の場合などに行いますが、麻酔のリスクが高いことが多いです。これらの方法を状態に応じて単独あるいは組み合わせて行います。いずれにしろ、感染した場合は治療が非常に難しくなるので、感染させないようにしっかりと予防しましょう。
フィラリアは暖かくなると感染能力を得るので、地域によってまちまちですが、その期間に予防薬を投与することが大切です。しかし、フィラリアに寄生された状態で予防薬を投与すると、最悪の場合、死亡する可能性がある為、事前にフィラリアが寄生しているかどうか検査する必要があります。
繰り返しにはなりますが、感染すると治療が大変難しいので、寄生させないことが大切です!フィラリアが活発に活動する前に、動物病院で検査を受け、その地域に合った予防プランでしっかり予防しましょう♪